ども小池整体コイケタロウです。
先日の記事の<1>楽器の話。
興味ない方には長いし、たぶんホントにひたすらつまんないので別の記事へどうぞ・・・(笑)
昨年末に30年連れ添った自分と同い年の ”Fender Jazz Bass 1966”が委託先で売れたんですけど
おかげで結構な金額になり、こんな楽しいこともすべてできない昨今、いろいろと夢が広がるきっかけができたわけで。
まあ今はバンドも組んでないしゴリゴリに音楽やる感じでもないので、こういう常にきっちりコンディション保ってやる必要がある年代物の楽器は今の自分には宝の持ち腐れだな、と思って売りに出しました。
傷みはけっこうあったんだけどやっぱりこの年代のベースにしか出せない音はしてたんで、その辺感じて買ってくれた人には感謝。
25歳の時に確か20万ちょいで買ったのが30年経つと3倍以上の価格になるなんて当時は思いもしなかったし、これはずっと手放さない!と思ってたので感慨もひとしおではありました。
そして代わりにキタコレ
日本のメーカーの「モモセ」のプレシジョンベース。
もう40年ぐらいほぼジャズベースしか弾いてなかったので初めて高校の時に自分で購入したプレシジョンを今もう一度所有してみたくなった。
プレシジョンはジャズベースと違ってピックアップが1つしかないので無骨な音色が一つだけしか出ない。
「自分、不器用ですから」とか言ってひたすらやり方を変えない「漢」なわけですが、そもそもエレキベースというものはこのスタイルから始まってるわけで、昔のミュージシャンは初期はこれとかその前のモデルでなんでも演奏してたんすね。
物色中はしばらくフェンダーのプレシジョンしか眼中になかったんですけど、日本の最近のメーカーも相当いいもの作ってることを知り、実際楽器屋に試しに行かないとと思って池袋まで足を運んでまずはフェンダーの最近のモデルを2機種弾いてみたんすけど
「なんか・・・シュッとしてるな・・・」
感が。
プレシジョンベース(以下プレべ)に自分が持ってる印象って「ゴリゴリ」「強く弾くとブワッと暴れる」「腹に来るミドル音域」だったんだけど、それはまああるっちゃあるんだけど、「あの感じ」ではないというか、なんか妙にスマートというか。
店員さんにそれ言ったら
「・・・そうなんですよねー・・・」
って少し切なそうに答えてくれた(笑)
やっぱり現代の音楽に合わせて楽器もそれに倣ったものに進化してるんだなということで。
どっちかつったら古めの音が好きなんすけど、つったらモモセのプレべをお勧めしてくれた。
木材はとてもいいものを日本の気候に合わせて使っていてしっかり組んであって、だけどあんまりカッチリ作り過ぎずビンテージ感を感じさせる作りを塗装も含めて職人さんがしてるメーカーということだったんだけど、まずはネックはめちゃめちゃ頑丈らしいけどボディ付近で薄くしてあるからちょっと驚く弾きやすさ。
そして「あのプレべ感」。
気に入ってずっと試奏してたんだけど、おんなじスペックの感じの機種をフェンダーで求めようとするとやはりブランド力によりモモセより10万ぐらいは高くなるとか・・・(笑)
つーわけで自分の中のフェンダー信仰は、「崩れ」はしないけどここでかなり揺らいだわけです。
やっぱりワタシぐらいの年代の人間にとってアメリカの「Fender」のギターなりベースなりっていうのはスゲー特別なもんだったわけです。
15,6の中坊にとっては高嶺の花以外の何物でもなく、最初に買ったのは当時憧れだったロックバンドARBのベーシスト(もう亡くなってる)も使ってた国産メーカー「グレコ」の、定価5万のビギナー向けプレべのコピーモデルPB-500。
それで高校から大学入る前までライブハウスに出まくってそれを使い倒してたら、ついにあの「フェンダー・ジャパーーーン(笑)」ができるわけです。
当時日本の楽器メーカーのグレコとかトーカイとかが作る、Fenderとかギブソンのコピーモデルの質があまりにも良すぎて本家に訴えられたりもしてたわけですが、Fenderは最終的に
「そんなに良いんだったらライセンス使わせて日本人に作らせちゃえばいいじゃん!」
って判断をして日本の楽器会社と木工会社と契約してFENDER JAPAN創立の運びになった。
さあそこで我々「本家」への憧れがMAXだったワタシらガキどもはそれを聞いて大騒ぎ(笑)
本家の名前が入った楽器が手が届く価格で手に入る!!ってことで、大学入る前の春休みに必死でバイトやり倒して10万作って定価8万の最初期の「フェンダージャパン」ジャズベース買いましたよ。
その「フェンダーの名前が入った日本製の最初期の楽器を作る」という意気込みは日本の木工職人にとってはめちゃめちゃ気合の入る事業の始まりだったようで、自分が買った時期の楽器は作りと材質の良さで相当高い評価が今でも世界中でされています。
ていう経緯をたどってきたワタクシ。
の選択は、結局今回はモモセにたどり着いたという次第で。
ほかにも日本メーカーでもっとハイスペックな良い会社はあるんですけど、自分がこっから音楽と付き合う緩い向き合い方としては価格も含め適切なチョイスなんじゃないかと思いました。
というかですね
実は昨年コロナ騒動が勃発する直前に買ったのがあって、それがコレ
モモセは実は2本目(爆)
右側のやつは委託のやつが売れる前だったけど、どうしても欲しくなって中古で6万ぐらい(販売当時の定価16万ぐらい)で買った、
「G&L L-2000 PREMIUM」というこれもまた木材と組み込みは日本の、パーツやらピックアップはアメリカ製の個体。
コロナがすでに本格的になってたらたぶん自粛して買わなかったかもな・・・
これはプレべと違って、死ぬほどいろんな音色が出せる。
27通りかな、確か・・・(笑)
この2本の個性の違いはハンパないわけですけど、フェンダー創始者の「レオ・フェンダー」さんが最初のころに作ったのが左のほうで、最後に作ったのが右のほう。
右のやつはそれまでにレオさんが作ったベースすべての種類の”傾向”の音が構成上は出せるので、ある意味集大成なんでしょう。
でも1年間「G&L」をいろいろ弾いてみて感じたのは、ジャズベースやミュージックマンの音はそれなりに出てるけど
「プレべの音は出てないよな」
でした。
電気回路的には出ていて当たり前なんだけど、他の方にしたら「え、出てますよ?」と言われるかもですが、ワタシ的にはというか自分の耳は出来が悪いのかどうなのか、微妙にそうは聞こえなかったというか。
まあこの2本で自分が今んとこほしい音は大概出せると思うので、長く楽しかった楽器の物色もぼちぼち終わり。
この事態が落ち着いたらちょこっとスタジオ行って音出そうかって話は友人としてるので、それまでベースプレイのリハビリに精を出そうかと。
でもほんとに最近思うけど、人間はただ生きるために生きてるんじゃないよなと思う。
あれやりたいこれやりたい、笑いたい楽しみたい、触れ合いたい交わりたい、ってことをするために生きるのであって、食って寝て仕事しておびえて不安になって生きるものではないんだよなと。
まあこの辺の話はまた別編で。。。
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