高齢者の歩行困難の施術

整体全般・施術関連

ども小池整体コイケタロウです。

 

先日高校の時の同級生の女の子のお母さんを出張で施術してきました。

80歳オーバーで昔画家をされていてそれが原因でひざを痛めて最終的に現状で左の膝は人工関節に処置。

歩行が徐々に困難になってきていてこの3か月ほどはあまり歩かせないような施設に入っていてほとんど歩いていない。

歩行器を使用するようになったが腰痛も出ている模様。

失語症でもあり認知症の様相を呈していて子供に帰っているような感じ。

 

・・・といったような状況で、少しでも自分の足で歩くことができるようなきっかけにならないかと依頼されました。

施術の翌日から新たに自宅近くの施設へ移動するのと、依頼してくれた彼女が通常は海外に住んで仕事をしていてもうすぐ帰国するので、その後のお母さんの面倒は妹さんに託すということもあり、今後やはりお母さんができるだけ自力で歩けることでいろいろな懸念が少しでも軽減できたならありがたいという話でした。

本当に親の様々な問題が出てくるドンピシャな年代がちょうど50代前半の私たちなわけですが・・・

この仕事をしている者の立場から言うなら、やはりすごく大事なのは

 

「最後まで自分の体を自分で動かせるかどうか?」

 

だと感じます。

この年代の方がよく口にするのは

 

「人様に迷惑をかけてはいけない・かけたくない

 

というワードですが、これを実践するなら最初に必要なのは、自分の体を自分で制御できるかどうか、がまず大前提になると思うのですね。

一般的には痴呆症や病気などもありますしそれらと体の制御はリンクするのも当たり前ですが、基本的に「足腰がおぼつかない」・・・という状態はできるだけ避けたい。

し、来院する高齢者の方のほとんどがそれを回復したいと口にします。

 

このお母さんは普通に意思疎通が難しいのであれこれ体勢を指示するのは難しく、強い刺激を伴うものはびっくりしてしまうし受け入れ拒否になってしまうのでNG、という状況だったので、こちらはやれる範囲でやれることをやって、セットしたらあとは本人が自然に身体を動かすことで自動修正するに任せる、というアプローチをとる形でした。

これに関しては長いこと自閉症の子を見させてもらっているのが役立ったように思います。

彼らはこちらの「支配しよう・侵入しよう」とする感覚にスゴク敏感なので、いつもフラットな気持ちで臨機応変に対応する必要があります。

そして結構大事なのが

 

「本人の意思に自立性があるか?」

 

ということです。

意思疎通ができる方を施術する場合も同じですが、

 

出来れば自分のことは自分でやりたい

介助無しで自分で動きたい

 

という意思があるかどうか。

彼女に聞いたらお母さんはそれはとても強い方で、自分でいろいろやろうとするのだけど身体がついてこないということだったのでまずは安心しました。

高齢者の場合特に、もうすべてをあきらめてしまっているような方も中にはいます。

だから簡単に言えば「その人の勢いはまだあるのか?」ということです。

それがあればこちらがやったことが勝手に生きてくる可能性は高くなる。

 

見たところお母さんは歩行器を使っていたせいもあって上半身に支点が集中してしまって、下半身はほぼ全域よれよれ状態でした。

なのでまず足の裏の接地感覚を上げて地面を感じられるように。

足の指の動きと足首の安定性を確保、それによって足から脚へ動きが連動しやすくなるようにし、体の内圧を均等にもっていって、かつ体全体の枠組みでもカラダを支えられるようにもっていく・・・というのをすべてあおむけオンリーでやったぐらいでしたが、終了後すぐにお母さんは施術していた部屋からリビングまで自主的にどこにもつかまらず歩いていきました。

正直ほかにもいろいろやれることはあったと思いますが、いろいろな状況制限を考えるとMAXだったかなと思います。

それまでの状態がどうだったかは知らなかったので比較はできなかったのですが、彼女と妹さんによればありえないぐらい変化したということで。

お昼をご馳走になってから仕事場へ向かったのですが、少したってから彼女が送ってくれたお母さんの歩く様子の動画を見る限りは、杖を使って階段を登ったり介助無しで歩行する様子が見られました。

以前診た75歳の女性も初めて来たときは家族に体を支えられて杖を使って歩いていたのが、3回ほどの今回のお母さんと同じ方向性の施術でちゃきちゃき歩けるようになった例もありました。

最終的には来なくなったのですが、様子を聞いたら現在は元気にゴルフを楽しんでらっしゃるという報告があってうれしくなったことがありました。

 

整体の施術

というと、というか多くの施術が「固いところをほぐす」という傾向が多いように思うのですが、逆に「弱っているところをしっかりさせる」ことでこういった高齢者の方は動けるようになることが多いように感じます。

しっかり支える・・・というと「筋力」をつけないと・・・とも思われてますが、それ以外の支えが実はとても大事なのですね。

機械的に動きづらい身体でやたらに筋力だけつけても機能はついてきません。

 

また機会があれば診させてもらいたいと思いますが、今回はとてもタイミングが良かったので次回はあるのかどうかまだわかりません。

できればその後についてもいい報告を聞きたいですがどうなのか・・・

 

そして帰りにありがたく頂いたおみやげはどれもとても私好み(笑)

琉球泡盛「太郎」はスゲー美味いらしいけどまだ頂いてないんですが、お野菜はその日のうちにいろいろ頂きました。

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