【ロックへの道(仮)⑫】~ルーツロックへの扉だったレニー・クラヴィッツ~

ロックへの道(仮)

ども小池整体コイケタロウです。

 

23歳ぐらいのまだ「JB」バンドでガリガリやってた頃に、レニー・クラヴィッツという黒人のハーフのアーティストがデビュー。

雑誌で知ったのかメンバーに教えてもらったのか忘れたけど「黒いジョンレノン」とか言われてて、当時は新しい音に常に飢えていて「良さそうと知ればとりあえず即買う」みたいな感じだったワタシは、ソッコーでデビューアルバム「LET LOVE RULE」を手に入れさっそく盤をデッキに叩き込んだんですが

 

良かった。まあーー良かった。

 

全部聞き終えて感じたのは「なんか古いけど新しいエネルギー」という感覚。

で、後から知ったのは、ドラム・ベース・ボーカル・リズムギター・コーラスを全部レニーがプレイしているということ、楽器を含む機材をほぼ全部ヴィンテージなものでレコーディングしているということ、ジミヘンドリックス・ジェームスブラウン・ジョンレノン・カーティスメイフィールド・・といった当時自分がまだよく知らなかったミュージシャンがルーツだということ。

そうなると確かにレニーの声とプレイだけが「新しいもの」で、ほかはほぼすべて「古いもの」でできていることになるわけだから、あながち最初に感じた感覚は間違ってなかったことになる。

1曲目がアコギのストロークで静かに始まって、ドラム・ベース・クラビネットが入る30秒辺りのところからの空気感の変化ですぐに

 

「あ、     もうこれ絶対完全にカッコいいやつ     ・・・」

 

と感じたのは鮮明に覚えてる。

今となっては個人的名盤確定です。

Amazon.co.jp: Let Love Rule: ミュージック
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確かに3曲目はファズの効いたギターも曲調もジミヘンだし、13曲目はとっさにビートルズの「Back in the USSR」を想起させたので「なるほどな」という感じではあったんだけど、全編に漂うブルースやらソウルやらルーツロックの影というのは当時の自分にとっては新鮮に映ったんですよね。

なので結構アホみたいに聴き込んでたしベースラインも全部なぞったりしてました。

この人のベースというのはホントに難しいことはほぼなんもやってないんだけど、ドラムも自分で叩いてるせいかタメ気味の独特のグルーヴが癖になるんです。

使ってるのはヴィンテージのプレシジョンで、それがなんでわかったかというと、以前持ってた66年製のジャズベースのフロントピックアップで弾くとまるで同じ音色になるけど、新しめのベースで弾くとそうならない、ってことでわかったんですよね。

な感じで当時聴き込んでて、ある日いざ聴こうとしたらCDがない。

まさかと思って弟の部屋に行ってCDラジカセ開けたら中に入ってた・・・なんてことが何度かありましたが(笑)ヤツもけっこうハマってたようで、「持ってかれ取り返し」を当時結構やった記憶があります。

 

 

CDを買ったり雑誌で情報あつめてた昔はレビューだったりライナーノーツでアーティストの情報が結構いろいろ詰まってて、それも参考にしてその人のルーツをたどってみたりとか友達のミュージシャン聴いてみたりとかしてたんですけど、サブスクになるとそういうのないですよね。

最近の人はそのへんどうしてるのか・・・

ネットで調べればすぐいろいろ出てくるし自分も今はそうしてますけど、不便って時に探求心につながるから善し悪しだよなぁと。

そんなわけで、すべてを・・ではないにせよ、レニー・クラヴィッツというアーティストによって今まで開けてなかったルーツへの扉を自分が開け始めるきっかけの一つになったのは間違いないと思います。

 

 

待望の2枚目が出たのが91年で、内容的にはハードロックありサイケありソウルあり、みたいな少しバラエティに富んだ構成でファーストよりちょっと「渋くなった」のかな。

個人的一番はPVの出来もあるけど高校の同級生のガンズ&ローゼスのスラッシュがリードギターで参加したこれになってしまう。

まー有無を言わさぬカッコよさで、こういうハードロックは大好物(笑)

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なんだろうな、大好物じゃないやつはね、ちょっとニュアンスが違うんですよね・・・

こういう感じのはね、あまり好きじゃないんですよ(笑)

でもね、このPVはね、「音楽的な意味ではなくて」、好きです。

メタル・H/Rの人たちの懸命さというか様式美というか努力型のなりきりというか、そういう感じは大好物なんですけど、あ、決してバカにしてるわけではなくて(笑)、なんかけなげというかメタルの世界観をがんばって守ろうとする森林保護隊というか(これ絶対怒られるやつだな・・笑)、そういう親しみはあるんです。

そう考えるとワタシは「こういう風に見られたい」って「頑張ってる」感が出てるのよりも、曲とプレイにぐんと入り込んで逆にクールになった熱さで結果カッコイイ・・というのに反応するタイプなんですね。

レニーはそういう意味ではルーツに裏打ちされたクールな熱さを持ったミュージシャンです。

 

 

次の3枚目「Are You Gonna Go My Way」までが、レニーのファーストから始まった流れの一つの分岐点な気がします。

このシリーズを書くときはいつもけっこう聴き直してみてるんですけど、いまだに好きですね。

一番最近の方のアルバムはまた毛色が変わっててそれもまた・・・なんですけどファーストインプレッションからすると「別物」という感じかなと。

実は89年ファーストが出た後すぐぐらいに東京渋谷のクラブクアトロで来日公演やるはずで、喜び勇んでチケット取ったんですが、レニーの体調不良で中止になって悲しみの払い戻ししたんですよね。

その後だいぶたってから武道館公演行きましたが、幻のクアトロ公演は近くで見たかった・・・

ではまた。

<つづく>

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