バイク雑感①<書を捨てよ街に出よう、ならぬ、苦を捨てよ旅に出よう>

どもコイケタロウです。

 

六本木時代からずっと来てくれてる同世代の男性。

先日電話をくれて予約を。

 

「どもー!」

「イヤーすいませんね突然で」

「いえいえとんでもない。で、今日は?」

「実はですね・・・こないだ50ccの原付で1000km走ったら体中ゴリゴリで」

「・・・・・・・・・・え?」

「(笑)」

「・・・・・聞き違いですかね(笑)・・・原付で1000kmって?・・・」

「・・・盛岡まで行ってきました(笑)」

「え!?原付で?下道オンリーで?なんでまた!?」

「まあ・・・なんかもう・・・やってらんねーなって思って・・・いろいろ・・・ワハハハハハハ(笑)」

「なるほど(爆笑)」

 

だいぶストレスが溜まってうつ寸前で、「・・・そうだ!旅に出よう!」と思われたらしく。

どこか遠い所へ行きたい・・・と思ったのだが、4日間取った休みで飛行機・・・なんか違うな・・・寝台列車・・・もうないしな・・・あ・・・俺原付持ってるじゃん!

という流れ。

行き先を決めずにとにかく北へ向かうことに。

しかし人はなぜココロが疲れると北へ向かうのでしょうか・・・(笑)

 

出発の日は暖かかったのでTシャツで、一応ウインドブレーカー的なものと中に着る長袖を1枚だけ持って発進。

ところが茨城の水戸あたりでくたくたになってとりあえずその日はビジネスホテルに泊まる。

ホテルで出張マッサージ呼んだらラガーマンみたいな体格の男がやってきてとにかく痛くされてホテル内に絶叫が鳴り響くほどだったのだが受けただけましな感じで翌日早朝出発。

がんばって岩手あたりまで走って泊まり、そこからまさかのまだ北上攻撃敢行(笑)

盛岡に着いて得も言われぬ達成感に浸ったはいいが、翌日1日で帰らなければならない。

意を決して早朝スタート。

東北の気温をなめていたことを身をもって思い知ることになり、持っていたグローブ3枚をすべて装着して長そでとウインドブレーカーを着込むも死を感じさせる寒さの中、山越えしながらひたすら原付はトコトコ進む。

途中の国道で150km以上一度も1台も車がすれ違わない場所に恐怖を感じたり、車体すれすれで追い抜いていくなめくさった車になんども憤ったり。

そしてクソ夜中に奇跡の生還となったようで(ロッキーのテーマが頭の中で流れ、エイドリアーン!と叫んだとか叫ばなかったとか(笑))。

 

まあバイクっていろいろあるんですよ。

昔は5泊ぐらいのツーリングよく行ってたんでわかってるんですが。

ツーリング2日目で旅費が全部入った財布落として地獄のような気分になったり、岩手の山中で同行してたヨメが泥に車輪取られて転倒したり、台風の最後に引っかかって1日中雨の中をずぶぬれになりながら走った後、夕方に秋田の男鹿半島の先っぽに到着して台風一過の後でしか見られない超絶綺麗な夕焼けに涙したり。

快適で速い旅を望むならバイクは絶対やめた方がいい。

でも暑さ・寒さ・トラブル・事件を越えたところにとてつもない楽しみがあるのはバイクならではでもあるわけです。

乗らない人には全くわかんない感覚だと思うけど。

 

この方も身体はガタガタでしたがスッキリした顔してました。

「で、1000Km走ってみてどうでした?」

「そうですねぇ・・・まあ色々・・・どーーーでもええわ!って気分になりましたね(笑)」

「ちっちぇーなと(笑)」

「そうそう(笑)」

 

で、施術するためベッドに座ってもらって両腕を見たんですが

「Yさん・・・・両腕が・・・ハンドル持った形にねじれてますよ・・・」

「え!ウソ!・・・・・・・ホントだ・・・・」

(2人で爆笑)

 

なんかね、生きてるといろいろあるけどね、なんか思いつめてよくわからなくなってしまったような時は、行き先も決めずアホみたいな旅に出てみるのもいいかもしれません。

なんも考えないで。

バイクだとなおさらね、いいかもしれません。

 

The Answer Browin’ in the Wind.

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