ども小池整体コイケタロウです。
ザ・ザ(THE THE)という、なんともとんがった名前のバンドを知ったのは二十歳ごろ。
最初の出会いは「INFECTED」。
確か友達の兄貴にサンプルテープもらったのかな。
ワタシの中の、ビートロック一辺倒からのシャレオツもしくは洋楽にも多数目を向け始めて変化を始めたころの86年に聴いた1枚ですが、ザ・ザとしては3枚目のこのアルバムはけっこうなインパクトでした。
バンド、というより厳密にはマット・ジョンソンのソロプロジェクトという形態ですが、打ち込み主体のこの音に本来なら嫌悪感を抱いても不思議ではなかったワタシに不思議なほどすっと入り込んできたのは、優れた楽曲と重心の低い音作り、根底に流れる硬派なマインドが80年代特有の浮かれたバブリー感を微塵もにおわせなかったことによるものだったのか。
まあ簡単に言えば「カッコイイ!」と直感的に感じただけのことですが(笑)
こういう感じで全編ハードでヘビーな打ち込みで攻めて来るのか!?
と思いきや、3曲目とかでこういう感じで斜めから刺してくるのがまあなんとも憎いっつうか・・・
そんなわけでこのアルバムを聴き倒したうえで次の「MIND BOMB」でよりザ・ザに注目することになったのは、ギターにスミス解散後のジョニー・マーが参加したという事実で。
もともとスミスの時もジョニー・マーは「自分が前に出るより曲や歌を邪魔しない、伴奏としてのギタープレイ」を構築してたようですけど、その割には一番印象強いし(笑)、この曲では1分半まで一切出てこないしほとんど弾かないのにめっちゃ効果的な頭に残るギタープレイを披露してるところはさすがとしか言いようがないと感じます。
このアルバムもまあいいんですが、ただ全体的に「重い」。
多分に政治的・社会的なメッセージを歌うマット・ジョンソンならではの鋭さや重さや孤高なイメージがアルバム全体にも色濃く漂っているのが、当時は気軽にCDをトレイに置くという回数を多くはさせなかった気はしてます。
なんか、聴くときは正座して聴く、的な(実際そうではないけども)ちょっと聞き流す部類のアルバムではなかった。
それでも次に続く93年の「DUSK」。これはもうはっきり名盤です。捨て曲はなし。ホントに無し。
そしてこのアルバムまでジョニー・マーがギターを担当してもいますね。
このあと3枚アルバム追いましたが、DUSKでワタシの中のザ・ザは実質終わった感じです(笑)
すごく好きになったバンドでも自分の中のセンサーとだんだん乖離が起きてきて遂には追わなくなる、というのはさんざん経験してきましたしこれからもそうだとは思いますが、バンドの誕生・成長・栄華・衰退(しない場合もあるけど)を見ていくのはもう自分の中ではライフワークでもあります。
やっぱりロックは面白い。
<続く>
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