ども小池整体コイケタロウです。
アニメとか鉄道とか卓球とかはワタシの少年期においては完全にオタクの範疇のもので、学校でもどちらかというと校内カーストでは最下層に位置する人たち(時代的にはあれですがあえて当時の価値観で言ってます(笑))、みたいな扱いだったのですが、いまやどれも完全に一つの道として確立している時代になりました。
自身においては完ぺきにウルトラマン・仮面ライダー・宇宙戦艦ヤマトで育ってきたにもかかわらず、中学時代ぐらいからバンドをやり始めたことで、ガンダムに夢中になってるやつらを「子供扱い(いやおまえもな(笑))」して小バカにしていたものですが、やっぱりマンガやアニメは基本的に好きだったんですよね。
そして昨今のアニメーションはホントにすごい。
作画のクオリティーが半端じゃない上にストーリーもめちゃくちゃ練られてたりしてホントに日本が世界に誇るカルチャーになったと実感します。
実はワタシ結構マイクール何らかのアニメ見てるんですが、この春期は「ロックは淑女の嗜みでして」が面白かった。
Amazon Prime Video : 「ロックは淑女の嗜みでして」
<内容説明>
一流の淑女だけが在籍を許される「桜心女学園高等部」に通う鈴ノ宮りりさ。学園で最も栄誉と誇りある称号「高潔な乙女(ノーブルメイデン)」を手に入れるべく精進し、周囲からも一目置かれるほどのお嬢様だが、実は 一年前に母親の再婚で鈴ノ宮家に入った「元・庶民」だった。母親の期待に応えるため、本心を押し殺し、大好きだったロックやギターを捨て、お嬢様として振るまうりりさ。ある日、学園の憧れの的である黒鉄音羽と出会い、ひょんなことからドラムを叩く音羽を目撃し… 。お嬢様×ロック!? “本音”がぶつかる青春ロックアニメ
・・・ということなんですが、まあふつうによくあるよく聞くタイプのガールズバンドアニメかと思ったら、第一話でけっこうぶちかまされるというか。
ドラムの音羽にセッションを誘われてお嬢様道を貫く覚悟のりりさは最初は断るが、挑発されて頭にきてこんなことはもうやらないと決めたのに体はめちゃめちゃギターを弾くことに喜びを感じるという頭と体が分離した状態で中途半端なセッションをして、結果音羽にお嬢様にはまるで似つかわしくない言い方で
「なんだそれは!てめえのギターはつまんねぇんだよ!とっととやめちまえ!」
と激しく罵倒される(笑)
これで火がついたりりさはどんどん自分を開放してギターにのめりこむことになってしまいいろいろあってバンドを組むことになるわけですが、世間的・立場的に言えば「はしたなすぎる」ものすごいアツいガールズたちのロックを描くアニメで、ワタシ的にはハマりました。
オープニングムービーでも有名なロックの名盤のオマージュをガンガンぶち込んでたり、それなりに知ってる人にとってはニヤついてしまうアニメだったのではないかと。
ここまでではないけれど自分も14歳からバンドをやってきて体験した、若さゆえの衝突だったりメンバーへのダメ出しだったり演奏中に崩壊していく焦燥感だったりメンバー全員が上がってきたときの昇華するゾーン体験だったりを記憶から喚起されたこともハマった要因かもしれない。
ある意味
ロックってなんだ?
という問いに対するわかりやすい一つの回答がここにあります。
作中の音楽を担当したのがガールズハードロックバンドのBAND MAIDで、この夏期のアニメ「桃源暗鬼」でもエンディングの曲で参加してて、ロックは淑女の~からちゃんと聴いたのは初めてだったんですがちゃんとした骨のある現代的なハードロックでなかなかカッコイイ。
本来マンガだったものをアニメ化するのは大きなリスクがある。
それは「マンガでは音は聞こえない」ということです。
読者の脳内に流れる音にゆだねるしかないわけで、でもそれをそれぞれが感じてしまうような元の作品であれば、そしてアニメ化したときに鳴るその音が越えてきたときにはいやおうなしに引き込まれる作品になるのだと思います。
そういった意味ではジャズを題材にした「BLUE GIANT」も映画館で観ましたがすごくよかった。
音楽を担当したのがあのジャズピアニスト上原ひろみであることで相当期待したのですが、映像とあいまって軽くこちらの想像を超えてきましたね。
連載の方は今も続いていて、もともと最初から全巻絶賛購買中なのですが素晴らしいマンガです。
Amazon Prime Video : BLUE GIANT
思えば音楽マンガでいえば当時けっこうはまっていたのがあったのを思い出しました。
アメリカ在住の凄腕日本人ギタリストが帰国してバンドを作って活躍する「ラグタイムブルース」であったりとか、作中に吉川晃司や当時のパンクムーブメントをそのまま登場させていた「TO-Y(トーイ)」であるとか、読んでた当時は何も違和感がなかったのは無意識に頭の中で何らかの音が流れていたからなのかもしれない。
単に聴くだけでなく「読む」「観る」でロックを、音楽を、楽しむのも人生の幅を広げます。
ぜひ。
<つづく>
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